おしながき
はじめに
初めましての方は初めまして。スカウトのジョージです。
この記事で解説するローファットダイエットはプロボディビルダーも実践したことがない人はいないくらいポピュラーなものです。
また、正確に実施すれば痩せる分、理解度が非常に大切です。「5分で足痩せ!!おうちダイエット!!」のノリで読むと確実についていけません。
人によっては難しいと感じる方もいると思いますが1度覚えたら本当に一生使えるモノです。そして変なダイエットをするくらいなら理解して実践した方が「簡単に」「早く」痩せます(本当)。
集中して理解しようとしてみてください。(理解できなかった方は連絡してください!)
ローファットダイエットとは?
ローファットダイエットとは数あるダイエット方法の中で代表的なダイエット法の1つ。低脂肪ダイエットとも呼ばれています。
三大栄養素である「タンパク質・脂質・糖質」の3つのうち、最もカロリーが高い脂質の摂取を抑えることでダイエット効果を得ることができます。
体重の減少が緩やかなため、リバウンドしにくく、気になる脂肪を落としながら身体を絞れます。
必要な基礎知識
- 5大栄養素の役割
5大栄養素とは3大栄養素の「タンパク質」「脂質」「糖質」に加えて「ビタミン」「ミネラル」を加えた5つの栄養素のことを指します。
●タンパク質(protein)
タンパク質は筋肉や内臓、髪、爪などを構成する成分で、ホルモンや酵素、免疫細胞を作る役割ももちます。たんぱく質は体内ではアミノ酸となり、これが細胞の基本成分となります。アミノ酸は大きく分けて2種類あり、体内で合成できるアミノ酸と、合成出来ないアミノ酸があります。
●脂質(fat)
脂質はエネルギー源として使われたり、細胞膜や臓器、そして神経などの構成成分となったりビタミンの運搬を助けたりするなどの役割があります。その他、体温を保ったり、肌に潤いを与えたり、正常なホルモンの働きを助ける(とくに女性ホルモン)といった働きがあります。その為、脂肪の減らしすぎには注意が必要です。とくに女性は美容や健康を損なうことになりかねず、美しい肌や髪のためにも、ある程度の脂質が必要です。しかし、摂取量が多すぎると脂肪として蓄えられ、肥満の原因となります。
●糖質(carbohydrate)
糖質は最もエネルギー源として使われやすく、身体や脳を動かす即効性の高いエネルギー源として使われます。糖質が足りなくなると、脳に必要な栄養素が届かなくなったり、足りないエネルギーを補う為に身体の筋肉や脂肪が分解されてしまいます。逆に、糖質を過剰に摂取してしまうと、エネルギーとして使われずに余り、中性脂肪に変換されて脂肪となってしまいます。また、糖質をエネルギーに変えるにはビタミンB1が必要で豚肉やレバーのようなビタミンB1が豊富に含まれている食品とうまく組み合わせて食べる事で代謝が高まります。また糖質と炭水化物の違いは簡単に説明すると「糖質+食物繊維=炭水化物」という関係性になります。
●ビタミン(vitamin)
ビタミンは、3大栄養素のようにエネルギー源や体の構成成分にはなりませんが、体の機能を正常に維持するために不可欠な栄養素で、血管や粘膜、皮膚、骨などの健康を保ち、新陳代謝を促す働きをしています。必要量はごくわずかですが、体内でほとんど合成されないか、合成されても必要量に満たないために必ず食品から摂取しなくてはなりません。更にビタミンは溶解性の違いで水に溶ける水溶性ビタミンと油に溶ける脂溶性ビタミンに分類されます。水溶性ビタミンは、尿などと一緒に排泄される為、必要な量を毎日取る必要があります。過剰にとっても体内に蓄積されずに尿と一緒に排泄されてしまうので、とり過ぎの心配はあまりありません。
●ミネラル(mineral)
微量ながらも体の健康維持に欠かせない栄養素で、カルシウム、鉄、ナトリウムなどの16種類の必須ミネラルがあります。ミネラルの主な働きとしては、骨・歯など体の構成成分になったり、からだの調子を整える働きがあります。ミネラルは体内で合成することができないため、食事からとることが必須です。不足すると、鉄欠乏性貧血、ヨウ素不足による甲状腺腫などの欠乏症を起こします。また、カルシウム不足で骨粗鬆症になるなど、さまざまな症状が発生します。この逆に取り過ぎた場合も過剰症を引き起こします。鉄や亜鉛をとり過ぎると中毒を起こしたり、ナトリウムをとり過ぎると高血圧症に繋がります。 - 痩せるとは?
詳しいメカニズムには触れません。まずは基礎知識として「基礎代謝」「消費カロリー」「摂取カロリー」の3つの言葉を覚えてください。痩せるメカニズムの大前提の解説になります。
●基礎代謝
基礎代謝とは、1日に何もしていなくても消費する最低限の消費カロリーのこと。
●消費カロリー
基礎代謝に加えて、仕事や家事、運動などによるカロリー消費の合計のことを指します。
●摂取カロリー
摂取カロリーは、食事などで摂取したカロリーのことを表します。
それぞれの関係としては消費カロリーと摂取カロリーの数字が同じになった時に体重が現状維持になります。摂取カロリーが消費カロリーを上回る場合は、体重が増加してしまいます。つまり、「(多い)消費カロリー>摂取カロリー(少ない)」の消費が上回っている状態を作ることが、痩せてスリムになるための基本ベースとなります。 - 3大栄養素はそれぞれ1gのカロリー数が決まっている。
●タンパク質(protein)
1g=4kcal
●脂質(fat)
1g=9kcal
●糖質(carbohydrate)
1g=4kcal
となります。
近くに食品表示が記載されている商品があれば試していただきたいのですが例えばカップヌードル・カレー味の場合、「タンパク質9.0g」「脂質20.4g」「炭水化物50.6g」という内訳になっています。カロリー計算をすると(9.0g×4kcal)+(20.4g×9kcal)+(50.6g×4kcal)=422kcalで食品表示記載されている熱量(総カロリー数)と完全に一致します。基礎知識として覚えていただければと思います。 - 脂肪1kgを減らすためには?
実は脂肪を1kg減らすために必要なカロリー数が決まっています。答えは7200kcalになります。例えばご飯(米)一杯(150g)のカロリーは234kcalになります。もし毎日ご飯を一杯食べている人がそれを辞めると「7200kcal÷234kcal=30.8日」。約1ヶ月間で体重が1kg減少することになります。*その他の食事や運動などを一切変えない場合。 - 筋肉は脂肪に変わる?
「筋肉は脂肪に変わる」というウワサや迷信を一度は耳にしたことありませんか?筋肉と脂肪はそもそも材料から違います。筋肉の材料はタンパク質。一方、体脂肪の材料は脂質です。なので、筋肉が脂肪に変わることは絶対にありません。また逆に、脂肪が筋肉に変わることもありません。 - 筋トレで手足は太くなる?
女性から「筋トレをすると脚が太くなりませんか?」と質問されることがよくあります。結論から言うと、一般の人が筋トレで脚が太くなることはあり得ません。プロスポーツ選手並みの負荷を日常的にかけていれば太くすることも可能ですが一般人が例えばジムでトレーニングする中で筋肉の大きさが気になるほど太くなることはないと考えていただいて大丈夫です。筋肉で太くなるというのは誤解で、その太さの殆どが「脂肪」になります。筋トレは寧ろ手足をシェイプさせてスッキリさせることができます。
ローファットダイエットの詳しいやり方
冒頭でローファットダイエットは「脂質」を制限するダイエットと説明しました。ただ制限しても意味がなく、PFCバランスを整えることが大切です。
PFCとは
PFCバランスの語源は「タンパク質(protein)」「脂質(fat)」「糖質(carbohydrate)」の頭文字をとったものになります。それぞれ「プロテイン・ファット・カーボ」と読んでいただければ通じます。
PFCバランスが大事なのですが、それぞれの栄養素をどれくらいの割合摂取するべきか決まりがあります。ローファットダイエットの場合その比率は「P=3割」「F=1割」「C=6割」となります。
またここで本当に注意しなければならないのは、この比率は「グラム」の比率ではなく「カロリー」の比率になります。これを知らないと計算する時に誤った計算をすることになり、狙ったローファットダイエットができなくなります。
消費カロリー計算の仕方
先ほど「消費カロリー>摂取カロリー」の消費が上回っている状態を作ることが、痩せてスリムになるための基本ベースとなると説明しました。
PFCバランスのルールがわかったところで自分の「消費カロリー」がどれくらいの値になるか、摂取カロリーをいくつに設定するのかは人によって大きく異なるため「カロリー設定の仕方」を把握する必要があります。
まずは自分の消費カロリー(下記サイトでは「活動代謝量」)を把握してください。
*活動レベルを設定する項目がありますが、もし迷ったら活動量レベルを高い方に設定してください。低い方に設定すると後々の計算で痩せるためにキツイカロリー設定になってしまう可能性があります。ダイエットの大原則は「継続」です。後々食事量を減らすこともできますのでここでは迷ったら高めに設定してください。また体重が3kg以上変わったり、活動レベルが変わった場合は計算しなおす癖をつけてください。
下記サイトから消費カロリー(下記サイトでは「活動代謝量」)が計算できたら必ずメモをとってくださいね!

摂取カロリーの設定の仕方
消費カロリーが計算できたら、摂取カロリーを設定します。ここでわかりやすいように例を出します。「(性別→女性)(年齢→25歳)(身長→158cm)(体重→55kg)(活動レベル→中程度)」に設定した場合「消費カロリー(活動代謝量)=2072kcal」となります。計算しにくいので2070kcalとしましょう。
1kg脂肪を落とすのに7200kcalのマイナスを作る必要があると前述しました。もし1ヶ月で3kg体脂肪を落としたい場合、1ヶ月で「7200kcal×3kg=21600kcal」。1日当たり「21600kcal÷30日間(1ヶ月)=720kcal」1日当たり720kcalの差を作らなければいけないことがわかりました。
720kcal=「(消費kcal)-(摂取kcal)」という状態を作らなければなりません。消費カロリーは先ほど2070kcalと設定しました。なので「(摂取kcal)=(消費2070kcal)-(差を作る720kcal)」で1350kcal。先ほどの女性が1日に摂取できるカロリーは1350kcal。この食事を続ければ1ヶ月で3kg落ちるということになります。
個人的オススメのペースは1ヶ月で2kg設定。食事量も極端に減ることがなく、更に食事だけではなく運動もレベルアップさせれば1ヶ月2kg以上のペースで落ちていくと思います。
PFCそれぞれ何g食べるか計算しよう
先ほどの例でいうと1ヶ月3kgの減量を目指す場合、1日1350kcalを摂取することになります。
ローファットダイエットの場合PFCの比率は「P=3割」「F=1割」「C=6割」と前述しました。またグラムではなくカロリーの比率とも説明しましたよね。
なので「タンパク質(P)の計算をする場合→1350kcalの3割は405kcal」「脂質(F)の計算をする場合→1350kcalの1割は135kcal」「糖質(C)の計算をする場合→1350kcalの6割は810kcal」となります。
また、食品の食品表示にはグラムで表記されている為それぞれグラムに直しておいた方が後々計算が楽でしょう。
例を出した方の場合、1日に摂取できる栄養は「(タンパク質は1g4kcalなので)405÷4=約101g」「(脂質は1g9kcalなので)135÷9=約15g」「(糖質は1g4kcalなので)810÷4=約203g」となります。
実際に食べてみるとわかるのですが糖質こんなに食べて良いの?と心配になります。そこで自己判断で糖質を減らしてしまう方がいます。
これは絶対にやめてください。
ローファットダイエットはPFCのバランスが非常に大切で崩してはいけません。なるべく設定したグラム数とほぼ同じになるように食事を摂ってください。また摂取カロリーを落としすぎてしまうと代謝が落ちます。代謝が落ちると後々体重減少の停滞が起こる場合が非常に多いです。食べた方が代謝が高くなり痩せるという現象も起こるため、再三注意喚起させていただきました。
ローファットで用意した方がいいもの
(ジョージが使ってるもの)
- フライパン
- フライ返し
- ごま油
オリーブオイルでも代用可。サラダ油は避けてください。またどの油でも共通する知識として覚えておいてください。1gの油=1gの脂質=9kcalとなります。カロリー計算にお役立てください。 - クッキングシート
油を少なくするためにも、クッキングシートが必要です。少ない油でも調理しやすいのに加え洗い物がかなり楽になります。 - 電子計量器
カロリー計算をするだけではいけません。それぞれ自分が摂取する量を測る必要があります。電子計量器が便利です。 - 塩胡椒
塩胡椒は鉄板の調味料。もちろん塩でも可能。 - オイスターソース
なんと脂質0。オススメの調味料です。 - アスパラガス
- 鶏ささみ肉
- エビ
- カスピ海ヨーグルト*脂質0タイプ
減量に腸内環境を整えることは欠かせません。ヨーグルトでも脂質0タイプを必ず選んでください。 - キムチ
脂質が少なく、食物繊維もとれます。またカプサイシンには代謝を良くする働きが期待できるため、ダイエットに向いています。更に発酵食品なので、腸内環境を整えることにも期待できます。辛いものが苦手でない限りは必ず常備した方が良いです。 - 納豆
タンパク質も豊富で食物繊維も取れる。
このサイトはブックマークしておいて
例えばキムチや納豆などは計算が簡単です。食品表示がありますからね。
1つ注意していただきたいのは食品表示の数字をそのまま計算してはいけない場合があります。例えばキムチ(200g)の商品を買ったとします。そのパッケージに記載されてる食品表示に「*100g当たりの栄養成分」と記載されている場合があります。全部食べたら食品表示のカロリー数にならない場合があるということです。必ず電子計量器を使い、自分がどれくらい食べて、その時のカロリー数や3大栄養素の量を把握しましょう。
ではアスパラガスのPFCそれぞれのg数は?と聞かれてわかりますか?わからないですよね。スーパーで売られている野菜や肉に食品表示が記載されていることは殆どありません。そこで下記から見れるサイトを重宝することになります。
これホント便利。例えばアスパラガスの場合を調べて見ましょう。上部サイトから「アスパラガス」を調べると下部の画面までいけると思います。

このページが出てきたら下部までスクロールする。

この画面が出てくる。アスパラガス1本当たり、「P=0.62g」「F=0.05g」「C=0.94g」となる。これを食べたら、もしくは食べる前に記載しておく。
これを口にするもの全部必ずやる。
めんどくさいけどこれで痩せます。
まためんどくさいからある程度食事を固めても大丈夫です。飽きると思いますが、それより先に諦めがつきます。そして工夫することに慣れれば意外と美味しく食べられますよ!
食事計算(例)
ダイエットを目指すグルチャの試験運用時期から参加してくれた女性が送ってきたものをお見せします!*先ほど出した例とは身長や年齢など全て違います。
[目標]
p110g
f10g
c170g
[結果・合計]
p100.61g
f10.4g
c180.7g
- 朝
ごはん100g(p1.25,c0.75,f18.55)
ふりかけ(p0.56 f0.53 c1) - 昼
ささみ100g(p23.f.0.8c0)
さやいんげん100g(p7.2f0.4c20.4)
ブロッコリー100g(p17.2.f2.c20.8
ごはん100g(p1.25,c0.75,f18.55) - 夜
ささみ100g(p11.5 f0.4 c0)
さやいんげん100g(p7.2f0.4c20.4)
ブロッコリー100g(p17.2.f2.c20.8
納豆(p7.7 f4.5 c7.3)
キムチ(p8.4,f0.9 c23.7)
ヨーグルトカスピ海脂質ゼロ(p3.6 f0 c4.9)
素晴らしい!こんな感じでやる。Pをもう少し多く、Cをもう少し少なく調整できたら完璧ですね!
まとめ
以上のことを忠実に守れば痩せます。
必ずということはこの世の中にありませんが、かなり正確なダイエット方法です。
これで痩せない場合は「隠れて食べてる」「計算が間違ってる」「活動レベル設定を間違ってる」パターンが99%です。
本当にごく稀に「ピルや精神薬の副作用」「代謝が異常に低い」ということがありますが、ほぼほぼそのようなケースはありません。努
力して続ければ、諦めなければチャンスがあります。頑張りましょう。